卒業生インタビュー
卒業生 勝見 瞬さん
勝見 瞬さん
ずっと学びたかった建築
いつか情報工学と建築の融合領域で
博士号を目指す

高校生のとき、大学では建築を学びたいと思いながら、結局縁あって進学したのは情報工学科(旧経営工学科)でした。修士もやはり建築とは関係のないコンピュータシミュレーションの研究を行いました。修了後は、就職してデータ分析や情報システムの仕事に携わってきましたが、建築を学びたいという思いがいつまでもくすぶったままでした。社会人6年目になったとき、今後のキャリアを考えて、自分の好きなこと、やりたいことを専門の仕事としてできる力を身に付けたいという思いから再度大学で建築を学ぶことを決めました。働きながら通学課程の大学に通うことは難しかったため、無理なく自分のペースで学べる通信制の大学を視野にいれました。3年次編入が可能で、忙しい社会人でも学べる学習システムに広く門戸が開かれている印象を受けたため、アイサン通教を選びました。

入学当初は建築専門科目をテキストのみで学習ができるか不安がありました。理数系だったため、単位の取れそうな構造力学など数学系科目から取得していきました。1つの科目を終わらすと2単位貰える。ゲームをクリアするような感覚で一つひとつ単位を積み重ねていくうちに不安はなくなっていきました。仕事が忙しく、モチベーションが下がり、煮詰まった時は、図書館に出かけて、少しでも教科書や建築関連図書を手に取り、レポートも一行でも書くように努めました。
また、通信教育と言うことで学校とのコミュニケーション面での不安も入学当初ありましたが、レポートの添削を各担当の先生がしっかりおこなってくれたこと、卒業制作において毎月のゼミで担当の先生から的確で丁寧なアドバイスをいただけたこと、事務の方にも学生専用サイトからの問い合わせに対しスムーズな対応をいただいたことなど、しっかりとしたサポートがあったので社会人学生にはとても助かりました。

アイサン通教では卒業制作は必修科目ではないため、当初、履修の予定はありませんでした。しかし、概ね単位を取り終えたときに、学びの集大成として、なにか作品を残したいと考え、卒業制作を追加で履修しました。卒業制作のテーマは、どの土地にどんな用途のどんなデザインの建築を提案するのが一般的でした。
しかし、私は情報工学の知識を生かせば、個性ある新しい建築を考えることができると思い、両学問の融合した卒業制作をテーマにしました。具体的には、数式によりデザインを作るアルゴリズミックデザイン(パラメトリックデザイン)という手法とそれにより考案した様々なデザインを3Dプリンタにより物理的な模型として出力する手法を併せて建築デザインを生成する手法の提案をしました。実際に作った模型は28個にもなりました。入学時には苦手なデザインも得意な理数系の観点で捉え直すことで克服できました。また、多くの先生方に自分の作品に興味を持っていただいたこと、卒業制作作品展へ選出いただいたことは本当に嬉しい思い出です。
今は、意匠だけでなく構造も考慮したデザイン生成手法としてのトポロジー最適化に興味を持っており、次は、この領域の博士号の取得に挑戦したいと考えています。

勝見 瞬さん
勝見 瞬さん
建築の勉強は難しそう。通信制は大変そう。そんなイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、得意な科目で初めの単位を取得すれば自信がついて、楽しくなり、ペースがつかめてくるとどんどん単位を取れます。時には、あまり進まないときも、ちょっとずつでもやっていくといつかは終わります。ぜひ気負わずに挑戦して貰えたらと思います。まずは一歩を踏み出してみてください。



勝見 瞬さん
2021年度卒業
勝見 瞬さん
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