卒業生インタビュー
卒業生 深見有希さん
深見有希さん
「建築との偶然の出会いから、一級建築士に
大阪万博のパビリオン設計に携わる」

博物館や美術館を訪れるのが好きで、旅行でベルリンを訪れた際には、ミュージアムパスを使い、いくつもの施設を訪れていました。ある日、休憩先を探して立ち寄ったのが、ダニエル・リベスキンドが設計した「ユダヤ博物館」。その独創的な建築に心を打たれ、「もっと建築を深く学びたい」と強く思うようになりました。帰国後、建築を学ぶ方法を探していたところ、新聞広告で通信教育で建築をで学ぶことができるアイサン通教の存在を知り、「自分にできるのか」「卒業できるのか」と迷いながらも、願書の締切に背中を押され、入学を決意しました。

入学後は卒業に向けて、2つのことを実践しました。1つは毎月の目標設定です。例えば4月はレポートを2科目提出する、5月は1科目テストを受けるなど、やるべきことを手帳に書きだし、可視化しました。これにより、今何をすべきかが明確にすることができ、モチベーションの維持に繋げることができました。2つ目は毎日最低30分の勉強時間を作ったことです。終業後に予定がある日は朝早く起きて机に向かうなど、どんな日でも「30分だけはやる」これを習慣化することで、卒業まで学習を継続することができました。

深見有希さん


入学した時点では、建築の仕事をしたいという気持ちはありませんでしたが、学びを深めるにつれて、建築の資格を取ってこの業界で働きたいという思いがどんどん強まっていきました。卒業前から仕事探しを始めるなかで強く実感したのは、「資格+専門性」の大切さです。建築士の資格を持つことに加え、自分ならではの強みを持つことでキャリアの幅が大きく広がると感じました。そんな折、建築雑誌で「これからはBIMの時代」という言葉に出会い、BIMを本格的に学び始めました。ゼネコンでの勤務を経て、一級建築士試験に合格したタイミングで独立しました。

独立してから最も印象に残っている仕事は、大阪万博のパビリオン設計に携わったことです。ドイツのアトリエ事務所が手掛けたデザインを、日本の建築基準に適合させるために、幾度も打ち合わせを重ねました。お互いにアイデアを出し合いながら、日本で実際に建築可能な形へと設計を調整しました。具体的には、Archicadで作成された図面をRevitに置き換え、施工可能な詳細な図面へと仕上げました。デザインを尊重しつつ、日本で実現できる建築物に変換するこのプロセスは、自分の専門性を大いに発揮できた経験であり、非常にやりがいのある仕事でした。

卒業できるか不安だった私でも、アイサン通教での学びを通じて、一級建築士資格を取得し、さらには大阪万博の仕事に携わることができました。あのとき勇気を出して踏み出した一歩が、想像もしなかった未来を切り拓くきっかけになりました。迷っている方にはぜひ一歩を踏み出してほしいと思います。



深見有希さん
2025年度卒業
深見有希さん
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