近年よく耳にする保育園と近隣とのトラブルのニュース。保育園と地域がうまく打ち解けあえず、地域との間に見えない壁を作っている。この壁を取り払うことはできないだろうか。保育園を商店で囲み、まちの中心として人が集まる場所を作る。大人がこどもたちを目にする機会を増やし、保育園とまちの見えない壁を無くす。お店のおっちゃん、買い物するおばちゃん、放課後遊びに来る小学生…こどもたちはこの姿や音で外の世界を感じる。ワクワクした夢や憧れを抱く。
こどもたちの声や奏でる音、遊ぶ姿がまちの彩となり、まち全体の活気や明るさに繋がる。
PROFILE.
長い間、建築や空間に漠然と惹かれるものがありましたが、これまで全く異なる進路を歩んできました。30代に入って自分の生き方について再考するきっかけがあり、やはり建築を学んでおきたいと純粋に思い入学を決意しました。まだほんの一歩にすぎませんが、いつの日か、この道がライフワークとなれば本望です。
熱心で良心的な先生方、モチベーションを高めてくれた同級生、いつも応援し続けてくれた家族に心より感謝致します。
COMMENT.
本作品は市が推し進める城下町への回遊プロジェクトの一環として新たに建設中 の人道橋の袂に、街歩きの拠点を提案するものである。橋からの歩行者をいざなう 大階段はデッキからスロープへとシークエンスに繋がり、アイレベルとビューが緩 やかに展開しながら街の風景を体感できる。中庭ひろばは現代の曲輪(くるわ)と なり、来街者と地域住民の交流を促す場となる。人々が過ごす様々なシーンも描かれ、 新たなランドマークとなることを予感させる作品である。(担当教員:森本初雄)