何もない田園地帯に計画される新駅、駅を通過するだけでなく、駅に滞在する新しいたまり場の創造をする。老若男女が涼み暖まりに集まり活動できる場「Cool Village」に付加価値として駅の機能を導入する。子供たちが屋外で安全かつ自由に遊べる場所「あそび場」をつくり、涼んだり、温まったりすることのできるたまり場を創ることができれば、大人たちに見守られ子供たちも安心して遊べ、大人たちも気兼ねなく集まることができる。
PROFILE.
幼少期に上棟式を見て以来、大工になりたいという思いがあり、次第に建築士なりたいという希望に変わっていきました。高校に進学して時点で建築ではなく土木に進み、卒業後は測量などをしていました。心の奥底に建築士になり設計をしたいという思いがありました。土木では建築士の受験資格の実務経験を満たすことが出来ず諦めていました。図書館で手にした社会人向け大学案内に建築士の受験資格を得られる通信大学を見つけ入学しました。無事に卒業でき建築士の受験資格を得ることが出来ました。今後は建築士を取得し建築設計事務所に入所し経験を積みたい。ゆくゆくは宅建士の資格も活かし土地の相談から家の設計まで行なえる建築設計事務所を開設したい。
COMMENT.
現代の成熟社会において大都市郊外において新駅誕生は珍しくワクワクするものである。立地環境が完全田園地帯ということで、ほっておけばJRの駅前に通常のロータリーと駅前モニュメント、そして複合商業施設を備えた高層マンションと相場は決まっている。作者は何もないこの地から全くの新しい街の有り様を産もうと創造した。それは隣接する日本一暑い街で有名な熊谷駅の「負」の特色を逆手にとったまちづくりである。暑くて耐えられない周辺住民と更には遠方から「暑さ」と「涼しさ」の両方を体験できるエンターテインメント体験ができる場として提案したのである。しかもそれは木陰や通風を利用したサスティナブルでパッシブに冷気を生むシステムで、尚且つ田園風景を壊さぬよう徹底した低層建築による景観建築群による駅施設+駅前開発の秀悦なデザイン提案となった。(担当教員:白濱力)
AWARD&EXHIBIT.
建築学科 卒研賞