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再び「法テラス」とは?(国際コミュニケーション学科 横瀬浩司)

研究室からこんにちは(短期大学)
 最近、テレビのコマーシャルで、「法テラス」という言葉をよく見聞きします。
 かつて、PAL76号(2009年10-11月号)において「『法テラス』とは?」という一文を書きました。今回、内容が重なりますが、再び「法テラス」について述べます。
 「法テラス」とは、「法で社会を明るく照らしたい。」「陽当たりの良いテラスのように皆様が安心できる場所にしたい。」という思いから名付けられた日本司法支援センターの愛称で、国が設立した法的トラブル解決の総合案内所です。
今まで、私たちが何らかの法的トラブルに巻き込まれた場合、弁護士などの法律専門職に相談することは、多くはありませんでした。その理由として、裁判手続きが煩雑であったり、解決に時間がかかったり、費用・報酬がどれくらいかかるのか分からないといったことが挙げられます。特に、身近に法律専門職がいないという過疎地では、法的トラブルの不公平な処理に泣き寝入りする場合も多くありました。
 日本司法支援センターは、総合法律支援法に基づいて、全国どこでも法的トラブルを解決するための情報やサービスを受けられる社会を目指して、2006年4月10日に設立された機関です。
 法テラスの主な業務は、以下のようです。
 ○情報提供業務
 利用者からの問合せ内容に応じて、法制度に関する情報と、相談機関・団体等(弁護士会、司法書士会、地方公共団体の相談窓口等)に関する情報を無料で提供する業務です。
 ○民事法律扶助業務
 経済的に余裕のない方などが法的トラブルにあったときに、無料で法律相談を行い、必要な場合、弁護士・司法書士の費用等の立替えを行う業務です。
 ○犯罪被害者支援業務
 犯罪の被害にあわれた方や家族の方など、そのとき最も必要な支援が受けられるよう、その被害に関する刑事手続に適切に関与したり、損害や苦痛の回復・軽減を図るための法制度に関する情報の提供などを行う業務です。
 ○国選弁護等関連業務
 国選弁護人になろうとする弁護士との契約、国選弁護人候補の指名及び裁判所への通知、国選弁護人に対する報酬・費用の支払いなどを行う業務です。
 ○司法過疎対策業務
 身近に法律家がいない、法律サービスへのアクセスが容易でない司法過疎地域の解消のために法テラスの「地域事務所」設置などを行う業務です。
 設立以来、多くの利用があり、情報提供を行う「法テラス・サポートダイヤル」の利用件数は、448万件、民事法律扶助の無料法律相談の利用件数は、351万件、弁護士・司法書士費用などの立替え(代理援助、書類作成援助)を行った件数は、146万件を超えたとされます。
詳しくは、以下の「日本司法支援センター 法テラス」のホームページを参照して下さい。
https://www.houterasu.or.jp/