ブログ

新型コロナにまつわる英語表現(国際コミュニケーション学科 寺澤陽美)

研究室からこんにちは(短期大学)
2020年4月現在、新型コロナウイルス感染症が、日本国内をはじめ世界200以上の国や地域に深刻な広がりを見せています。
ここでは一連の新型コロナ拡大に関連してよく使われる英語表現と、今般の社会情勢から思い出すアメリカでの体験をご紹介します。

「新型コロナウイルス感染症」は、英語で“Coronavirus Disease 2019”あるいは“COVID-19”(=コヴィッド ナインティーン、Coronavirus Disease 2019の略)と呼ばれ、現在世界的な流行つまりパンデミック“pandemic”を引き起こす事態となっています。
厚生労働省“Ministry of Health, Labour and Welfare”からは、国内における確認事例“confirmed cases in Japan”として患者数が日々報告されています。
去る4月7日には7都県を対象に緊急事態宣言“state of emergency”を発出し、さらには“Japan's Prime Minister Shinzo Abe declared a nationwide state of emergency.”(日本の安倍晋三首相は、全国に緊急事態宣言を発出しました。)と緊急事態宣言は全国に拡大しました。

町では、マスクや手指消毒剤はどこでも売り切れ/在庫切れ“Face masks and hand sanitizers are sold out/out of stock everywhere.”という異常事態となっています。
また、人との距離を取ること“social distancing”が求められ、不要不急の外出を避けるよう“Stay (at) home if it’s not essential/urgent.”(必要/急用でなければ家にとどまってください。)と要請されています。

仕事では、在宅での勤務やテレワークが推奨されていますが、職種や職場によってはなかなか進んでいないようです。
テレワークは、英語ではリモートワーク“remote work”と言い、“I work from home.”(家で仕事します。)あるいは“I work remotely.”(リモートワークをします。)などと表現されます。

このように、新型コロナ拡大の影響により、私たちはさまざまな影響を受けています。

***** ***** *****

新型コロナにまつわる最近の様子を見て思い出されるのが、2001年に起きたアメリカ同時多発テロ直後のアメリカの町や人々の様子です。

9.11テロ当時、私はニューヨーク近郊に住んでいました。
人々は買いだめに走り、スーパーの棚から水や生活必需品がなくなりました。
郵便物に炭疽菌(たんそきん、anthrax)という細菌が混入される事件が発生したので気をつけるよう、郵便局から各戸へ注意喚起のお知らせが届き、タオルで代用したマスクと手袋をしてベランダで郵便物をこわごわ開封する日々が続きました。
近くの橋の下で爆発物が見つかったと根拠のないうわさが数日おきに流れ、人々は出歩かなくなりました。
時には、中東系の人が通りを歩いているだけで、理由もなく恐れられたりするようなヘイト事案も発生しました。

自由と多様性の国アメリカで、多くの人が、経験したことのない恐怖から他人を疑い、日に日に排他的、愛国的になっていく姿を目の当たりにし、当時たいへんなショックを受けたことを覚えています。

***** ***** *****

最近では、乗り物の中やお店でうっかり咳をしてしまっただけで、その場の空気が凍りつき周囲の人からにらまれるほど、世の中は殺気立っています。
新型コロナの不安が一刻も早く落ち着き、平和な空気が戻ってくることを願ってやみません。
Stay home. Stay calm.(家にいましょう。冷静になりましょう。)


※文中で紹介した用語や英語表現は、以下を参考にしました。
厚生労働省「About Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/newpage_00032.html(2020年4月20日閲覧)
BBC News, 16 April 2020, Coronavirus: Japan declares nationwide state of emergency
https://www.bbc.com/news/world-asia-52313807(2020年4月20日閲覧)
The Japan News by The Yomiuri Shimbun, Saturday-Sunday, April 11, 2020
The New York Times, International Edition, Saturday-Sunday, April 11-12, 2020