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授業紹介 デッサン基礎

研究室からこんにちは(デザイン学科)
私が今年度から担当することになった「デッサン基礎」を紹介します。
デッサンでは観察がとても大切です。ただ漫然と眺めるのではなく、 見えない部分や補助線なども想像して対象の構造、成り立ちを理解しなければ正確に描くことはできません。しかし初学者のうちは真剣に対象を観察してもそれ をどう描いたらよいのか理解するのは簡単ではありません。

 そこで観察に先立って基本的な形体について構造の理解に基づく描き方をみっち り練習します。後期印象派の画家、ポール・セザンヌは「自然を円柱と球体、円錐で捉えなさい」と言いました。複雑な形体のモチーフもこうした単純な形体に 還元することで構造が理解しやすくなり、またどう描いてよいのかもはっきりしてくるのです。

 ひととおり基本的な形体の練習をしたら、今度はそれらを組み合わせ、削ったり、加えたりという練習をします。実際のモノではなく、絵の中でそれをしていくのです。こうすることで複雑な形も分析的に理解しながら描けるようになるのです。
 
 最後に紹介している「R」のデッサン。これは実物のモチーフではなく、想像で描いています。構想デッサンです。建築学科の学生が対象ですので、頭の中で構想した建築物を表現する練習にもなります。

 今回のスクーリング受講生の6名のうち、2名は本学でもうひとつのデッサンの授業を受講済みです(こちらは観察中心のデッサンを学ぶ内容、私が担当しています)。後の4名は全くの初学者。また6名とも本学以外でのデッサンの経験はありません。
はじめてのデッサンから2日間でどれだけ描けるようになるか、ご覧ください。

YouTube動画「デッサン基礎 授業紹介」

デザイン学科
山口 雅英